廃プラスチック、軟質系少量廃プラスチックの処理方法のまとめ
廃プラスチックの処分やリサイクルについてのお悩みをケーススタディでご紹介します。今回は軟質系少量プラスチック、食品トレーや発泡スチロールなどの課題についての取り組み事例です。
【ケーススタディ1】食品製造業、包装加工業
食品製造業、包装加工業を営んでいるA社では食品残渣が付着したフィルム・袋類、内袋の軟質系プラスチックなどが主なごみとして排出されています。廃棄物には食品残渣・油分・水分などの汚れが付着しているものも多く、汚れた廃棄物は新たな製品として再利用することが難しい状況でした。会社としてSDGs・脱炭素への対応を検討しているもののリサイクルの選択肢がみつからずに処分方法に悩んでいました。
軟質系プラスチックの特徴
「軟質系プラスチック」とは、PE、PPなどの表面が柔らかい包装用フィルム、食品トレイ、菓子袋などのプラスチック製品です。やわらかくしなやかで割れにくいのが特徴になります。軽くてかさばりやすく、汚れやすいためマテリアルリサイクル(廃棄物を新たな製品の原材料として再利用する方法)にも不向きです。また、排出量が少ないと回収業者にも断られやすいということもあり対策にお悩みの方が多いのではないでしょうか。
ヒアリングにて課題を整理
月間300kgから500kg程度の軟質系プラスチックを廃棄しているとのこと。きれいなプラスチックはリサイクルできますが、食品残渣や油などの汚れが多いと洗浄も難しくなります。きれいなものと汚れたものが混ざっており他の廃棄物も混在しがちです。会社としての分別や処分方法などに統一したルールはなく現場任せになっているとのことでした。
処分方法1:廃プラスチック類として産業廃棄物処理業者へ委託
月間の排出量は100kg程度で汚れもひどく、分別や保管の手間がかけられない場合には、廃プラスチックとして産業廃棄物業者へ委託することで、排出量が少量でも確実に処分できます。
処分方法2:リサイクル可能な専門施設で処理
施設によって受け入れ条件などは異なりますが回収した廃プラスチックを専門の処分施設へ運搬することで効率的なリサイクルも可能になります。
処分方法3:ハイブリッド処理
きれいな軟質形プラステックはリサイクルへ、汚れたものは焼却することで無理なくリサイクル率を上げやすくなります。ハイブリッド処理という選択肢もあります。
【ケースステディ1】処分方法まとめ
全部リサイクルをしようと現場に洗浄、乾燥を要求すると長くは続きません。洗わない前提の処分ルートと、できるものだけ分別することによって、結果的にリサイクル率が上がります。100%を目指さない方が効果的なケースも。ただし、排出する廃棄物や量によっても適切な処分方法も変わります。
【ケーススタディ2】食品マーケット郊外店
売り場面積が1,000㎡の食品マーケットB社では、食品トレー、弁当の惣菜容器や段ボール、発泡スチロールなどが多く、破損・汚れた容器なども廃棄していました。素材がわからないため分別できずに、処分方法についても現場が対応できずに焼却一択となっていました。取引先や行政への環境対応についての説明が困難な状況とのこと。
スーパーマーケットにおける廃棄プラスチックの特徴
スーパーマーケットにおける廃プラスチックは、弁当、惣菜容器、食品トレー、ラップ、ストレッチフィルム、透明袋や内袋、発泡スチロールなど種類も多く毎回少量ずつ出るうえに複雑なため分別が定着しにくいのが特徴です。
ヒアリングにて課題整理
廃棄物の素材がわからないため分別もできておらず、食品残渣などの汚れによってリサイクルは難しいとのこと。廃プラの焼却費は増加しており、環境対応についてもどうすれば説明できるのかわからないとのことでした。
主な課題1:汚れが多いためにリサイクルできない
食品スーパーでは、食品残渣や油脂、調味料、水分などの汚れが付着していて洗浄するにも人手がかかります。リサイクルするためにどの程度までの汚れが許容できるのかといった確認も必要になります。
主な課題2:種類も多く現場での分別が難しい
プラスチックといっても素材が混在しているので素材ごとに分けようとしても難しいかもしれません。①きれいな軟質系プラスチック②汚れた容器やラップ類③判断に迷うものなどのようにわかりやすい分別で定着させていくとよいでしょう。多少汚れが混ざっていてもOKな処分ルートがあると便利です。
主な課題3:環境対応の説明ができない
食品スーパーでは、焼却が中心となるため「環境に配慮している」とはいいづらいのが現状です。環境配慮店として打ち出すための取り組みを設計しましょう。
【ケーススタディ2】課題まとめ
環境対応の説明ができなくて困る場合、一部のみ実施するだけでもOKです。「きれいな廃プラのみリサイクルを実施しています」「焼却ではなくリサイクルができる処理ルートを採用しています」「これにより年間⚪︎kgの廃プラスチックを資源として活用しています」など、実現できる取り組み内容を把握しておいてください。
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